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味の好みとは

味の好みとは

「それは飲む人の好み」だからで始まった旨い純米酒探しですが、その「味の好み」について考えてみました。

例えば、ここにラーメン好きの人がいたとします。

その人は、こう言います。

「自分はこってりした「とんこつ味」が好きなんだ、さっぱり系の「塩味」はどうもなあ」と。

それではここに「美味しい塩ラーメン」と「不味いとんこつラーメン」があった場合、その人はどちらを選んで食べるのでしょうか。

どちらかと言えば、やはり「美味しい塩ラーメン」を選ぶでしょう。

そして今度は、塩ラーメン党に変身して、昔は「とんこつ」が好きだったけれど「今は塩がいいなあ」なんて言い出したりします。

そんな事言いだす人、皆さんの周りでいらっしゃいませんか。

もう一つの考察は、「味噌汁」です。

ちなみにここ愛知県は、味噌汁と言えば「赤だし味噌汁」が一般的で、この「赤みそ」に代表されるように濃い味付けのものが好まれる土地柄です。

その反対に、関西地方、特にうす味のものしか口にしないと言われる京都の人はこの「赤だし味噌汁」など食べたこともないなんて人もいるくらいです。

ところがテレビ局の企画でこの京都において、とある実験が行われました。

それは、全国の郷土の味噌汁を京都の人が食べてどれが一番美味しいと思うか順位を付けると言うものです。

もちろん、目隠しして事は行われました。

その時、京都の人が一番美味しいと評価したのは何と一度も口にしたことの無い筈の「赤だしの味噌汁」だったのです。

これはつまり「味の好み」で美味しいかどうかを決めているのではなく、美味しいと素直に感じたものを美味しいと判断していると言う事になります。

 酒は「飲む人の好み」だと言うけれど、この二つの考察から、美味しい酒は「飲む人の好み」で評価されるというのは、どうも「あやしい」と言わざるを得ないと思います。

 

 これを日本酒に当てはめてみると、今まで新潟の淡麗辛口の大ファンだった人が、何かの切っ掛けで「生もと仕込の純米酒」のぬるい燗酒を口にしてその美味しさに感激し、生もとファンになる、なんて話です。

でも、こうゆう方はおそらくどちらもこれからは付き合っていける、つまり状況に応じて飲み分けながら楽しまれるようになられると思います。

つまり、味わいのタイプは違っても「美味しさ」の質は変らないと言うことではないでしょうか。

すっきりしたタイプの酒には、すっきりした美味しさがあり、どっしりした芳醇タイプの酒には、その美味しさがある。

そうゆう事だと思います。

 そしてそれはこのような例えでお伝えできるのではないでしょうか。

女性のワイン好きの方で「私ね、甘口の白ワインしか飲まないの。でもお値打ちで私の口に合う美味しい甘口の白ワインって中々当たらなくてね。高ければ良いって訳じゃないのよね。」なんておっしゃる方がいらっしゃいます。

正にこれが「美味しい酒」と「味の好み」を言い表している典型例ではないかと思います。

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